蕁麻疹(じんましん)

蕁麻疹(じんましん)

蕁麻疹(じんましん)とは?

蕁麻疹(じんましん)は、皮膚に突然かゆみを伴う蚊に刺されたような赤い膨らみ(膨疹)が現れ、通常は数時間から1~2日以内に跡を残さず消える病気です。

蕁麻疹の病態と仕組み

・皮膚の真皮という層にある「肥満細胞」からヒスタミンなどの化学物質が放出されます
・これらの物質が皮膚の毛細血管を一時的に拡張させ、血管の中の水分(血漿成分)が外に漏れ出します
・その結果、皮膚が赤く盛り上がり、かゆみや時にチクチクした痛みを感じます

蕁麻疹の原因

蕁麻疹の多く(約7~9割)は明確な原因が特定できない「特発性じんま疹」です。複数の原因が重なって発症することもあり、特定は困難です。また、アレルギー性と非アレルギー性の両方のタイプがあり、どちらも肥満細胞からヒスタミンなどの化学物質が放出されることで皮膚症状が現れます。
蕁麻疹(じんましん)の原因は多岐にわたりますが、主なものは以下の通りです。
・食物アレルギー(エビ、カニ、魚、卵、乳製品、小麦、そばなど)や食品添加物
・薬剤(抗生物質、解熱鎮痛薬、咳止めなど)
・物理的な刺激(圧迫、摩擦、寒冷・温熱、日光など)
・発汗や運動
・植物や昆虫との接触
・ウイルスや細菌などの感染症
・ストレス、疲労、睡眠不足
・全身性の病気(膠原病、甲状腺疾患など)

蕁麻疹の症状

・皮膚の一部が蚊に刺されたように赤く盛り上がったり、地図のように広がったりします。
・かゆみがとても強いことが多いですが、人によってはチクチクしたり、焼けるような感じが出ることもあります。
・こうした「ふくらみ」は、数十分から1~2日で跡を残さず消えるのが特徴です
・ただし、消えたと思っても別の場所にまた新しく出てくることがあります
・皮膚のどこにでも出る可能性があり、顔や手足、体など全身に現れることもあります
・皮膚がカサカサしたり、傷跡が残ることはほとんどありません
・まぶたや唇、のどが腫れることもあり、のどがつまる感じや息苦しさを感じる場合は、すぐに受診が必要です

 

蕁麻疹の検査方法

平井皮膚科クリニックではアレルギーの血液検査ができます。蕁麻疹の原因は多岐にわたり特定が難しいことが多いですが、当院で導入しているView39検査は1回の採血で39種類の主要アレルゲンに対する特異的IgE抗体を測定できるため、原因物質の推定に有用です。特に、問診だけではアレルゲンの特定が困難な場合や、繰り返す蕁麻疹に悩む方に適しています。吸入系・食物系アレルゲンを幅広くカバーし、結果をもとに回避や治療方針の決定に役立ちますが、食物アレルギーの診断は補助的であり、医師による総合的な判断が重要です。
ただし、蕁麻疹の原因は必ずしもアレルギーとは限らず、血液検査では原因が特定できないことが多いです。
まずは平井皮膚科クリニックにご相談ください。予約診察も対応しております。

外来診療予約はこちらから

蕁麻疹の治療

最も一般的な治療法は抗ヒスタミン薬の内服です。抗ヒスタミン薬はかゆみや発疹を抑える効果があります。治療期間は症状の程度や期間により異なりますが、1週間ほどの服薬で改善する場合もあれば、数か月の継続が必要な場合もあります。症状が軽くなってきたら医師と相談しながらお薬の量を調整していきます。ご自分の判断で急にお薬を中止しないようにしましょう。

蕁麻疹で受診するときは

蕁麻疹が出たので病院に行こうと思い、いざ診察室に入るとすでに皮膚の症状が消えていた。
という事が少なくありません。受診をされる際は携帯などで皮膚症状の写真を撮影して、診察時に
画像をお見せいただくことで正確な診断につながります。

平井皮膚科クリニック TEL:03-5655-1211 平井皮膚科クリニック TEL:03-5655-1211