かゆみ

かゆみ

かゆみ

かゆみとは、皮膚が何らかの刺激や異常を受けたときに感じる「かきたくなる感覚」のことです。これは、体が「何か問題が起きているよ」と知らせるためのサインです。

かゆみが起こる仕組み

皮膚が刺激を受け、体の中でアレルギー反応が起こると、「ヒスタミン」などのかゆみ物質が放出されます。これが皮膚の神経を刺激し、脳に「かゆい」と感じさせます。

かゆみの主な原因

肌のバリア機能の低下
皮膚の表面には「角質層」というバリアがありますが、乾燥や刺激でこのバリアが弱くなると、外からの刺激に敏感になり、かゆみを感じやすくなります。
乾燥
特に冬場や高齢になると皮膚が乾燥しやすくなり、ちょっとした刺激でもかゆみが出やすくなります。
アレルギーや炎症
アトピー性皮膚炎や湿疹、蕁麻疹(じんましん)、かぶれ、虫刺されなど、さまざまな皮膚の病気やアレルギー反応でもかゆみが起こります。
内臓の病気や薬
腎臓や肝臓の病気、糖尿病、ホルモン異常、内服薬などが原因でかゆみが出ることもあります。

痒みを起こす主な皮膚疾患

痒みを伴う皮膚疾患には多くの種類がありますが、主なものは以下の通りです。
湿疹・皮膚炎
湿疹は赤い斑点や水疱、かさぶたなど多様な症状を呈し、ほとんどの場合で痒みを伴います。接触皮膚炎(かぶれ)やアトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎なども含まれます。
アトピー性皮膚炎
慢性的に再発を繰り返す炎症性皮膚疾患で、強い痒みとバリア機能の低下が特徴です。
蕁麻疹(じんましん)
突然、みみず腫れのような膨疹が現れ、強い痒みを伴います。数時間から1日以内に消えることが多いですが、慢性化することもあります。
乾癬(かんせん)
慢性的な炎症で皮膚が赤く盛り上がり、鱗屑(うろこ状のかさぶた)ができる疾患です。痒みを伴うことが多く、頭部や肘、膝などに好発します。
虫刺され・疥癬(かいせん)
蚊やダニなどの虫刺されは、皮膚に炎症と痒みを引き起こします。疥癬はヒゼンダニが皮膚に寄生し、激しい痒みを生じます。
皮膚掻痒症
明らかな発疹を伴わずに全身または局所に痒みが出る疾患で、高齢者や乾燥肌の方に多くみられます。
水疱症
自己免疫性の水疱症(天疱瘡、類天疱瘡など)は水ぶくれとともに痒みを伴うことがあります。
皮膚真菌症
白癬(水虫など)は、環状の発疹や鱗屑を伴い、痒みが出ることが多いです。
これらの疾患は、原因や症状、治療法が異なります。痒みが強い、長引く、広がる場合は早めに当院へご相談ください。

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かゆみを感じたときの注意点

掻かない
痒い部分を掻くと、皮膚が傷つきバリア機能が低下し、さらに痒みが悪化する「かゆみループ」に陥ります。掻くのはできるだけ我慢しましょう。
冷やす
痒みが強いときは、冷たいタオルや保冷剤をタオルで包んで患部に当て、皮膚の温度を下げると痒みが和らぎます。
保湿する
皮膚の乾燥は痒みを悪化させるため、保湿剤をしっかり塗りましょう。特に入浴後や洗浄後は早めの保湿が効果的です。
市販薬の活用
症状が軽い場合は、抗ヒスタミン成分や鎮痒成分配合の外用薬を使うのも有効です。炎症が強い場合はステロイド外用薬が必要なこともありますが、自己判断が難しい場合は薬剤師や医師に相談しましょう。
生活環境の工夫
皮膚への刺激を避けるため、綿素材など刺激の少ない衣服を選びましょう。室内の湿度を保ち、体を温めすぎないようにするのも大切です。

最後に

かゆみは皮膚の異常を知らせる大切なサインです。乾燥やアレルギー、皮膚の病気など原因はさまざまですので、気になる場合は早めに平井皮膚科クリニックへご相談ください。

平井皮膚科クリニック TEL:03-5655-1211 平井皮膚科クリニック TEL:03-5655-1211