できもの

できものについて

皮膚にできる「できもの」は、医学的には様々な種類があり、原因も多岐にわたります。ご自身で判断せずに、気になるできものがあれば、早めに皮膚科を受診することが大切です。ここでは、代表的なできものの種類、原因、対処法、そして当院を受診する際のポイントについてご説明します。

ニキビ（尋常性ざ瘡）: 毛穴の詰まりやアクネ菌の増殖によって起こる炎症性の疾患です。思春期に多く見られますが、大人になってからもできることがあります。赤いブツブツや膿を持ったもの、硬いしこりのようなものなど、様々な形態があります。

粉瘤（ふんりゅう、アテローム）: 皮膚の下にできた袋状の構造の中に、角質や皮脂などの老廃物が溜まってできる良性の腫瘍です。触ると柔らかく、中央に黒い点が見られることがあります。炎症を起こすと赤く腫れて痛むことがあります。

稗粒腫（はいりゅうしゅ）: 白い小さなブツブツで、目の周りや額によく見られます。角質が毛穴に詰まってできるもので、痛みやかゆみはほとんどありません。

いぼ（尋常性疣贅）: ヒトパピローマウイルス（HPV）の感染によってできる皮膚の良性腫瘍です。表面がザラザラしていることが多く、手足によくできます。

水いぼ（伝染性軟属腫）: ポックスウイルスの一種である伝染性軟属腫ウイルスによってできる、小さくて丸いできものです。中央が少しへこんでおり、つぶすと白い粥状の内容物が出てきます。子供によく見られ、接触によって感染します。

単純ヘルペス: 単純ヘルペスウイルスの感染によって起こる皮膚や粘膜の炎症です。小さな水ぶくれが群がってでき、ピリピリとした痛みやかゆみを伴います。口の周りや性器によくできます。

帯状疱疹: 水痘・帯状疱疹ウイルスが再活性化して起こる疾患です。体の左右どちらかに神経に沿って水ぶくれが帯状に広がり、強い痛みを伴います。

脂漏性角化症（しろうせいかくかしょう、老人性いぼ）: 加齢に伴ってできる良性の皮膚腫瘍です。褐色から黒色の、少し盛り上がったイボ状のものができます。顔や首、胸などに多く見られます。

皮膚がん: まれに、できものが皮膚がんである場合があります。急に大きくなる、出血する、形が不規則であるなどの特徴がある場合は注意が必要です。

感染:細菌、ウイルス、真菌（カビ）などの微生物が皮膚に感染することで、炎症や腫瘍が生じることがあります（ニキビ、いぼ、水いぼ、ヘルペスなど）。

毛穴の詰まり:皮脂や角質が毛穴に詰まることで、ニキビや粉瘤などができます。

体質・遺伝:皮膚の性質や体質、遺伝的な要因が、できものの出来やすさに関わることがあります。

ホルモンバランス:ホルモンバランスの乱れは、ニキビの悪化に関与することがあります。

免疫力の低下:免疫力が低下すると、ウイルス感染によるいぼやヘルペスなどができやすくなることがあります。

紫外線:長期間の紫外線曝露は、皮膚の老化を促進し、脂漏性角化症や皮膚がんのリスクを高める可能性があります。

物理的な刺激:下着の締め付けや摩擦などが、できものの原因となることがあります。

自己判断での処置は避ける: 市販薬を塗ったり、無理に潰したりすると、症状が悪化したり、跡が残ったりする可能性があります。必ず皮膚科を受診し、医師の指示に従ってください。

清潔を保つ: できものがある部位は、優しく丁寧に洗い、清潔な状態を保ちましょう。

触らない・刺激しない: 気になるからといって、触ったり、引っ掻いたり、潰したりしないようにしましょう。炎症が悪化したり、細菌感染を引き起こしたりする可能性があります。

紫外線対策: 紫外線は皮膚への刺激となり、できものの悪化や新たな発生を招くことがあります。日焼け止めを使用するなど、紫外線対策をしっかり行いましょう。

生活習慣の見直し: バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動を心がけ、規則正しい生活を送ることは、皮膚の健康維持につながります。

できものの種類や状態によって異なります。塗り薬や飲み薬による治療、液体窒素による冷凍療法、手術による切除など、平井皮膚科クリニックでは適切な治療法をご提案いたします。
まずはお気軽にご来院ください。

皮膚にできたできものは見た目の問題だけでなく、痛みやかゆみを伴ったり、まれに悪性腫瘍である可能性もあります。自己判断せずに、気になる症状があれば、遠慮なく当院にご相談ください。適切な診断と治療で皆様の皮膚の健康をサポートさせていただきます。