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2025.04.12更新

脂漏性皮膚炎は、皮脂の分泌が多い部位に炎症とかゆみを伴う湿疹ができる一般的な皮膚疾患です。

多くの人が悩まされており、症状が改善しても再発を繰り返しやすいという特徴があります。


1. 脂漏性皮膚炎とは?
脂漏性皮膚炎は、主に皮脂の分泌が盛んな部位に生じる、かゆみを伴う湿疹です。頭皮、顔面、特に鼻の周りや眉間、胸や背中などによく見られます。

症状は、皮膚の赤み、かさつき、フケ、かゆみなどが一般的です。乳幼児と成人で発症のピークがみられ、乳幼児型は生後2週間から3ヶ月頃までに発症し、多くの場合は成長とともに自然に治ります。

成人型は思春期以降に発症し、慢性化しやすい傾向にあります。

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2. 原因
脂漏性皮膚炎の正確な原因はまだ完全には解明されていませんが、以下の要因が複雑に関与していると考えられています。
マラセチア菌: 皮脂を好むマラセチア菌という真菌(カビ)が、皮脂を分解する際に生成する物質が皮膚に炎症を引き起こすと考えられています。
皮脂の過剰分泌: 皮脂の分泌が多いと、マラセチア菌が増殖しやすくなります。
ホルモンバランスの乱れ: ホルモンバランスが崩れると、皮脂の分泌量が増加することがあります。
ビタミンB群の不足: 皮膚の健康維持に必要なビタミンB群が不足すると、症状が悪化することがあります。
ストレス: ストレスはホルモンバランスを乱し、皮脂の分泌を増加させる可能性があります。
生活習慣: 睡眠不足、偏った食生活、過度の飲酒なども症状を悪化させることがあります。
環境要因: 湿度や温度の変化、紫外線なども影響を与えることがあります。

3. 症状
主な症状は、以下の通りです。
皮膚の赤み: 炎症により、皮膚が赤くなります。
かさつき・フケ: 皮膚が乾燥し、かさついたり、フケが出たりします。
かゆみ: 炎症により、かゆみが生じます。
鱗屑(りんせつ): 皮膚が剥がれ落ち、鱗屑となって付着します。
黄色っぽいかさぶた: 炎症がひどくなると、黄色っぽいかさぶたができることがあります。
症状が現れやすい部位は、以下の通りです。
頭皮: フケやかゆみを伴うことが多いです。
: 鼻の周り、眉間、額などに赤みやかさつきが見られます。
: 耳の穴や耳の裏側にも症状が現れることがあります。
胸や背中: 皮脂の分泌が多いため、症状が出やすい部位です。

 


4. 検査
脂漏性皮膚炎の診断は、主に視診によって行われます。症状が現れている部位や皮膚の状態などを確認し、他の皮膚疾患との鑑別を行います。


5. 治療
脂漏性皮膚炎の治療は、症状の程度や部位に応じて適切な薬剤を選択します。当院での治療に関しまして、詳しくはお問い合わせください。

抗真菌薬: マラセチア菌の増殖を抑える塗り薬や飲み薬を使用します。

ステロイド外用薬: 炎症を抑え、赤みやかゆみを軽減します。

ビタミンB群: 皮膚の健康を維持するために、ビタミンB群の補充を行うことがあります。
抗ヒスタミン薬: かゆみが強い場合に使用します。
紫外線療法: 症状が重い場合や、他の治療法で効果が見られない場合に検討されます。


6. 予防、対策
脂漏性皮膚炎の予防と対策としては、以下の点が重要です。
規則正しい生活: 十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動を心がけましょう。
ストレスの軽減: ストレスを溜め込まないように、リラックスする時間を作りましょう。
適切なスキンケア: 刺激の少ない洗顔料やシャンプーを使用し、丁寧なスキンケアを心がけましょう。
紫外線対策: 紫外線を浴びすぎないように、日焼け止めや帽子を使用しましょう。
食生活の改善: 脂っこい食事や刺激物を避け、ビタミンB群を積極的に摂取しましょう。

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7. まとめ
脂漏性皮膚炎は、適切な治療と生活習慣の改善によって症状をコントロールできる疾患です。

症状にお悩みの方は、早めに当院にご相談ください。

 ~医療法人社団 俊爽会 理事長 小林俊一 監修~

《平井皮膚科クリニックの特色》

健康や病気について学べるクリニック。当院では皮膚のほか、頭から爪まで様々な治療を行っています。お困りの際は平井皮膚科クリニックまでお問い合わせ、ご来院ください。


《アクセス》

JR総武線平井駅北口より徒歩2分(西友さんの並び、小さな公園のとなり)にございます。

 

 

投稿者: 平井皮膚科クリニック

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