汗疱は、手のひらや足の裏、指などに小さな水疱ができる皮膚疾患です。さらに、それが刺激性接触皮膚炎などを合併し、指側面や手背に拡大して掻痒を伴う異汗性湿疹という疾患に繋がります。
季節の変わり目ごとに再発することもあり、かゆみを伴うことが多く、見た目にも影響するため、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
1.病態
汗疱は、汗腺の出口が詰まり、汗が皮膚の中に溜まってしまうことで発症すると考えられています。しかし、正確な原因はまだ解明されていません。
2.原因
汗疱の主な原因は、以下のとおりです。
• 多汗症: 汗をかきやすい人は、汗疱を発症しやすい傾向があります。
• 金属アレルギー: ニッケルやコバルトなどの金属アレルギーが、汗疱の原因となることがあります。
• ストレス: ストレスは、汗疱を悪化させる要因となることがあります。
• その他: 喫煙、特定の薬剤、真菌感染なども、汗疱の原因となる可能性があります。
3.症状
汗疱の主な症状は、以下のとおりです。
• 手のひら、足の裏、指などに小さな水疱ができる
• 水疱は、かゆみを伴うことが多い
• 水疱が破れると、皮膚が赤くなったり、ただれたりすることがある
• 症状が重い場合は、痛みや発熱を伴うことがある
4.検査
汗疱の診断は、通常、視診によって行われます。しかし、他の皮膚疾患との鑑別が必要な場合は、以下の検査を行うことがあります。
※当院では行っていない検査もあります。詳しくはお問い合わせください。
• パッチテスト: 金属アレルギーの有無を調べる
• 真菌検査: 真菌感染の有無を調べる
5. 治療
汗疱の治療法は、症状の程度や原因に合わせて選択されます。
※当院では行っていない治療もあります。詳しくはお問い合わせください。
• 外用療法: ステロイド外用薬、抗ヒスタミン外用薬などを使用します。
• 内服療法: 抗ヒスタミン薬、抗真菌薬などを使用します。
• イオントフォレーシス: 手足に微弱な電流を流し、汗腺の働きを抑えます。
• ボツリヌス毒素注射: 汗腺の働きを抑えるために、ボツリヌス毒素を注射します。
6.予防、対策
汗疱を予防したり、症状を悪化させたりしないためには、以下の点に注意しましょう。
• 汗をかいたらこまめに拭き取る: 汗をかいたままにすると、汗腺が詰まりやすくなります。
• 通気性の良い靴下や靴を履く: 足の蒸れを防ぎます。
• ストレスを溜めない: ストレスは、汗疱を悪化させる要因となります。
• 金属アレルギーがある場合は、金属製品の使用を控える: アクセサリーや時計など、金属が直接触れるものを避けましょう。
• バランスの取れた食事を心がける: ビタミンやミネラルをバランスよく摂取しましょう。
7. まとめ
汗疱は、根気強く治療を続けることで、症状の改善が期待できます。医師と相談しながら、自分に合った治療法を見つけ、前向きに付き合っていきましょう。
何か気になる事がございましたら、お気軽に当院にご相談ください。
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